DMR機 利用準備フロー

はじめに

DMR機は国内のアマチュア無線機ではないため技術適合番号はありません。そのためJARDまたは、TSSへの保証認定申請が必要になります。

 

本記事は、保証申し込みで必要な情報の探し方について記載しています。各書類の内容や書き方についての説明は行いません。理由として、保証審査で必要とする情報や法的解釈は保証会社、総合通信局、法令の改正によって変わる場合があるためです。

何を書けばよいのかわからないという方は、申請の前に予め保証会社に相談しましょう。もし申請した後に書類が足りなかったとしても問い合わせがあるので、そこで都度修正や追加資料を提出する事で、審査は通りました。(HFのデジタルモード申請時は、修正や追加で審査が通りました)

TYT MD-380 を使用されたい方へ

BrandMeister TG44130 のサイトにMD-380の保証認定書類一式が公開されているので、先人の方々に感謝をして使用しましょう。

保証認定が公開されているサイト : TalkGroup/44130 フリートークDMR勉強会

DMR機 使用開始までの流れ(とちぎBS140 編)

2018/11 一部フローを見直しました。(購入は一番最後にしました。)

機種選定

DMR機 機種情報 の記事に書いている通り、保証申し込みに必要な情報が公開されている機種から選定しました。

保証審査に必要な情報収集

保証審査で必要な書類作りを始めます。

JARDのQAサイトより

サイトを確認すると

Q. 5-2. 海外製のトランシーバーを購入しました。申請方法を教えてください。

A. 保証願書の「送信機の名称等」欄にはメーカー名及び製品名を記載していただき、申請書の他に送信機系統図の添付が必要です。 工事設計書にはそのトランシーバーに関する工事設計内容を記載してください。 送信機系統図は、半導体、真空管又は集積回路の名称及び用途並びに発振周波数から発射電波の周波数を生成する方法を記載したものを、日本工業規格A列4番の用紙により提出してください。 また、終段管については、インターネットにて容易に検索が出来ないものの場合、そのデータシートを添付してください。 なお、平成17年12月以降に新スプリアス規格により設計・製作されたものである場合は、保証願書に「平成17年12月に施行された新スプリアス規格により設計・製作されたもの」であることの記述を行って申込みをして下さい。 平成17年11月以前に設計・製作されたものである場合は、新スプリアス規格を満たしている事の確認ができる資料を添付して申込みをして下さい。

アマチュア無線免許手続Q&A|JARD OFFICIAL WEBSITE より

となっています。また、基本保証の手続きガイドを見ると、

2「スプリアス確認保証可能機器リスト」に掲載されていない機器の場合お申し込みの際、これまで提出をお願いしている送信機系統図
(付加装置との接続を含む。)、附属装置の諸元に加えて、次のような資料などを提出していただくことにより保証を行います。
(1)国内メーカー製機器(平成17年11月以前の旧スプリアス規格により設計・製作されたもの)について
①JARL登録抹消機種(JARL登録機種以前の機種含む。)及びJARL登録機種
②旧規格の技術基準適合証明機器
③メーカー製機器を一部改造したもの(自作機としては扱いません)
(提出いただく資料)
新スプリアス規格を満たしている事の確認ができる資料(※2)の提出をお願いします。
※2:「帯域外領域」及び「スプリアス領域」それぞれ1波分について、測定を行ったスペクトラムアナライザの画面の写真など
この場合の測定周波数及び電波の型式については、当該無線機を使って主に運用する周波数帯など適宜選定して下さい。
なお、実際に使用した測定器の名称、測定日及び測定者の氏名は記述していただきますが、
その測定器が1年以内の較正の有無については記述不要です。
また、JARDが必要と判断する場合には、追加の資料の提出をお願いすることがあります。

(2)
自作機、キット、外国製の機器について

①平成17年11月以前の旧スプリアス規格により設計・製作されたもの
(1)の国内メーカー製機器に同じ

②平成17年12月以降に新スプリアス規格により設計・製作されたもの
保証願書に平成17年12月に施行された新スプリアス規格により設計・製作したものであることの記述(自作機)、
又は平成17年12月以降に設計・製作されたものであることの記述(自作機以外)を行って申込をして下さい。
なお、JARDが必要と判断する場合には、新スプリアス規格を満たしていることの確認ができる資料の提出をお願いすることがあります。

JARD アマチュア局『基本保証』手続きガイド より

以上のことから、

  • 送信機系統図
  • 新スプリアス規格を満たしている事の確認ができる資料

上記2点と、大抵のDMR機は国内アマチュアバンド外の送信もカバーしているため、

  • 国内アマチュアバンド外の送信制限を行っている説明資料

を合わせた3点の資料を準備しました。

送信機系統図作成に必要な情報収集

送信機系統図の基となる情報をgoogleで探します。使用するキーワードは

  1. DMR radio schematic
  2. DMR radio diagram
  3. DMR radio service manual
  4. 製品名 schematic
  5. 製品名 service manual
  6. 製品名 fcc id

などです。これらのキーワードで検索し、回路図またはブロック図を見つけられた機種で申請を行う事としました。もし、情報が見つからない機種を使用する場合は、基板のパターンを追いかけて系統図を書く事になるかと思われます。その他、eBay や、 Vertex Standard Radio Programming Software Group のようなサイトから購入してしまう方法もあります。(とちぎBS140 では未実施)

系統図の粒度は、ALINCO デジタル音声F1Eモードの申請について を参考にしました。

スプリアス測定結果の情報収集

申請するのはFCC認証を取得している機種としていたので、FCC ID Search で認証番号を入力し、Test Report内のスプリアス試験報告を抜き出して準備しました。もし、試験報告も見つからず審査時に提出を求められた場合は、JARD測定器室の開放(一般利用のサービス)を利用して測定するのも良いかもしれません。実際にJARD測定室の開放を利用して、測定しました。持ち込んだ機種6台のみでの結果となりますが、格安中華ハンディは不適合という結果でした。(FCC認証がとれているものは大丈夫でした)

国内アマチュアバンド外送信の制限方法の確認

製品マニュアルの説明や、実際に設定ソフトをインストールし、どのように制限を行うことができそうか検討します。制限が難しそうであれば、最後の手段として物理制限(パターンカットや書き込みポートを埋めるなど)の方法を検討します。

DMR機 購入

国内での販売サイトが見つからないため、海外から輸入する事になります。その他、個人輸入サイトを利用する方法もありますが、紹介は割愛します。(2018/8現在)

Leading Two-way Radio Developer And Distributor – radioddity
過去にDMR普及促進プロジェクトさんのサイトで、購入先として紹介されていました。
409shop,walkie-talkie,Handheld Transceiver Radio
ラブラドール ななの部屋のブログさんのサイトで、UV-5Rの購入先として紹介されていました。
eBay
言わずと知れたオークションサイト eBay。ヤフオクのようなもの。
JA.AliExpress.com
アリババの個人向け販売サイトで、日数はかかりますが海外向けにも発送してくれます。楽天やヤフーショッピングのようなもの。

DMR機の普及が進めば、国内でも取り扱う販売店やヤフオクでも出品されるでしょう。

保証認定申し込み

書類が揃ったら申請をします。審査の際、不明点があると連絡が入ります。問題がなければ、申し込みから10営業日程度で認定書が発行されています。

免許申請

保証認定が済んだら、免許申請を行います。こちらも10営業日程度で完了しました。

使用開始

無事免許が届いたら、設定をして使用開始です!

とちぎBS140をフォローする
とちぎBS140 アマチュア無線でDMR